2009-09-23

福井県・山久漆工を訪問(8月) 1



日本はシルバーウィークですか?
あまり聞き覚えの無い名前の連休ですね。

こちらスペイン、マジョルカは本日で立秋。

数年前までは年間の晴天日数が300日以上と謳われ、
ほぼ年中、晴れ渡る青空と青い海に囲まれた島だったのですが、
近年は世界的な異常気象のためでしょうか、雨が降ることもしばしば、
10日ほど前に戻ってからは、すでにかなり涼しく雨続きです。

どうやら私は、人も羨む?!ビーチリゾート地にいながら、
長かったはずの夏の海に入りそびれ、
秋を迎えてしまったようです。

夏の間は日本におりましたので、仕方がないのです。
悔いは皆無です!!

さて、日本に滞在しておりました期間、8月に
残念ながらスケジュール調整がつかず断念することになった
濱中を泣く泣く置いて、文様と二人、
念願のジュエリーの漆塗りをして下さっている現場、
越前漆器の産地、福井県は鯖江市を訪問して参りました!!

山久漆工株式会社の山本泰三さんのご案内により、
生産現場の様子を拝見させて頂きました。



東京の二人と暖め、
マジョルカにてデザイン、原型製作をしたリングが
東京を経て、この福井の職人の方々の手に渡り、
それはそれは丁寧に熟練の技巧を凝らし、
丹精に時間をかけて漆塗りを施して下さっているその様子を
拝見させていただくことがついに出来、感激いたしました!!

それぞれに遠距離でありながら、
人を介し、その人たちのお力のおかげで
さらなる人の手をお借りし、
自分ひとりでは現実に形にすることが出来ないものを、
見事に形にしていただいていることの不思議と、
人の力の集まる所の持つ力、
そこから生まれるものの意味を、
考えさせられました。

漆塗りをして下さっている現場は、
埃が舞うことが許されない、ピンと張り詰めた空気の、
簡素で合理的な作りのお部屋で、
何十年も以前より、同じ作業と技が受け継がれ、
多くの美しい漆器を産み出していたことを
思い起こさせ、とても感慨深く感じました。





* 写真は山久漆工の熟練の塗師さんが
リングを塗って下さっている様子です。

リングという、サイズが小さなもので、
デザイン上、各面より小筆で漆を塗っていただかなければならず、
乾く時間をとり、塗ることの繰り返し・・・。
職人の方にとっても、通常の塗りなれた漆器とは異なり、
とても手のかかる作業です。・・ 感謝!!!!


つづく。

( 珠 )

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